遠くの島、徳之島

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牛が好き! - 徳之島「島生活」

「第14回全島中量級・ミニ軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」は10月31日、伊仙町東目手久の「徳之島なくさみ館」で開催された。幼時から高齢者まで、島内外から駆け付けた闘牛ファンを含む約3千人が、全12組の熱戦を堪能した。

当日のお目当ては、ミニ軽量級(体重750kg以下)及び中量級(体重950kg以下)のチャンピオン牛を決める優勝旗争奪戦。徳之島闘牛ならではの熱闘が披露された。

〈中量級優勝旗争奪戦〉「しいじゃトガイ宝也号」vs「吉村畜産☆白雪」

チャンピオン「しいじゃトガイ宝也号」は平成26年1月大会でデビューし、2連勝中の「龍瑛」と対戦。ツキ技から速攻を決め、3分47秒で勝ち星を掴み技能賞を獲得。平成27年1月大会最終日の結びの一番で「白天龍輝号」を15分55で下し、中量級チャレンジャーとして名乗りを上げた。

同年5月の中量級チャンピオン決定戦で「拓真嵐白山号」と激突。対戦開始早々から相手を圧倒し、闘牛通を呻らせる取り口で悲願の優勝旗を奪取した。

対するチャレンジャー「吉村畜産☆白雪」は、平成25年5月のナイター大会で、「無限」としてデビューし、「ブラックタイガー」に7分22秒で勝利。同年10月の全国闘牛サミット記念全島大会で「硝子のジョニー」を1分7秒で退け2連勝とすると、平成26年1月大会では、ピンチヒッターとして出場しながらも勝ち星を掴み3連勝としており、勢いそのまま栄えある優勝旗をも手にしたいところ。

この対戦は、両牛の序盤の出方が焦点になるであろうと見ていた。チャンピオン・しいじゃトガイ宝也号が対戦開始早々から積極的に攻めるようなら、チャレンジャー・吉村畜産☆白雪の強さを認めったということであり、敵に隙を突かれることの無いよう、ツキ・ツノ掛けを繰り出し、間髪いれぬ速攻で相手の横腹に穴を空けるぐらいの勢いで圧倒しようとするはずだと考えた。

一方の「吉村畜産☆白雪」は、本場所出場に向けた調整の仕上がり具合が大きなカギになるであろうと思った。元々、体格で上回っていることから、計量のために絞り込んだ体重や体調の回復具合がベストコンディションで闘うための前提条件であり、これまでの大会では披露していない底力を見極める機会になるのではないかと見た。

両牛の対戦は、予想以上の激戦が展開された。序盤から積極的に攻めるチャンピオンに応援団も太鼓を打ち鳴らし、熱い声援を送りながら後押しする。

151122bullfight 01真:闘争心むき出しで闘う「吉村畜産☆白雪」と「しいじゃトガイ宝也号」(右)

だが、柵際で体を「く」の字に曲げて切り返すチャレンジャー。逆にツキ・ワリ技をヒットさせながら、勝機が生じるのを待つかのような取り口で両牛の攻防は繰り広げられ、対戦タイムはまたたく間に20分を経過した。

151122bullfight 02写真:得意の速攻で攻め込む「吉村畜産☆白雪」(左)

両牛ともに体力を消耗しダメージが大きくなる長期戦に突入したが、積極的に攻め続けたいじゃトガイ宝也号の横腹が大きく波打っている。ここぞとばかりに一気に攻勢に出る吉村畜産☆白雪。そのまま腹取り速攻を決め、勝負あり。対戦タイム20分05秒、牛主と応援団が場内になだれ込み、中量級優勝旗を掲げ勝利の舞に歓喜した。

151122bullfight 03写真:栄えある王座獲得を喜ぶ「吉村畜産☆白雪」の牛主と応援団

「第14回全島一・軽量優勝旗争奪戦伊仙町大会」は10月18日、伊仙町東目手久の「徳之島なくさみ館」で開催された。幼時から高齢者まで、島内外から駆け付けた闘牛ファンを含む約3千人が、全9組の熱戦を堪能した。

当日のお目当ては、体重850kg以下のチャンピオン牛を決める軽量級優勝旗争奪戦、及び無差別級で島一番の横綱牛を決める全島一優勝旗争奪戦。徳之島闘牛ならではの激闘が展開された。

〈軽量級優勝旗争奪戦〉「コウダ技電ラッキーパンダ」vs「盛興業トラトラ」

チャンピオン「コウダ技電ラッキーパンダ」は、平成23年5月の大会で「健勝Jr.」に6分30秒、12年10月大会は連勝中の「与那国爆弾」に11分50秒で勝利。平成25年5月大会で「亜蛇魔小僧」の連勝を5でストップさせ、当時のチャンピオン「優翔大力」に挑戦したが、善戦及ばず優勝旗獲得はならなかった。

その後、平成26年5月大会は「天神若虎」との復帰戦を勝利し、8月大会で「大進神風」に3分51秒で勝ち荒技師ぶりを見せつけ、軽量級王座へ再度挑戦。「二代目 関東ルビー」をツキ技・角カケで圧倒し、7分58秒で悲願の優勝旗を奪取した。続く5月の初防衛戦では、戦歴で上回る「神風王道」を退けタイトル防衛に成功した。

一方のチャレンジャー「盛興業トラトラ」は、「乾坤一擲」として平成26年1月大会でデビュー。沖縄で実績を上げて徳之島入りした「武士」に対し、切れ味鋭い速攻を見舞い2分40秒で勝利すると新オーナーがトレードし、5月大会では軽量級王座への挑戦実績もあるベテラン牛「当原戦士栄号」と激突。勝機を見逃さない集中力を生かした爆弾速攻で、2戦目とは思えない程の安定した取り口を見せ付け、2分27秒で下し軽量級優勝旗チャレンジャーとして名乗りを上げた。

151115bullfight 01写真:ツキ・ワリの応酬をする「コウダ技電ラッキーパンダ」と「盛興業トラトラ」

両牛の激突は、対戦開始直後のツキ・ワリ技の応酬から、どちらが先に自分得意の体勢に持ち込めるかにかかっていると見ていた。ツキ・カケ技を見舞いながら、どんどん前に出るコウダ技電ラッキーパンダに対し、盛興業トラトラが持ちこたえることができれば、さすがのチャンピオンにも焦りが生じ、その隙を見極め得意の速攻を決めれば逆転勝利も可能と予想していたが、期待とは裏腹にあっけなく勝敗が決した。

151115bullfight 02写真:「盛興業トラトラ」(右)のワリ技が炸裂

得意のワリ技が大振りとなり、空振りのような状態で自らが大きなダメージを受けたチャンピオン。距離を置いて対峙したものの、戦意を消失したかのように戦列を離れ勝負あり。対戦タイム0分58秒、予想外の幕切れに驚く観客が見つめる中、栄えある優勝旗の獲得に盛興業トラトラの牛主と応援団は手舞で歓喜した。

151115bullfight 03写真:軽量級王者獲得を喜ぶ「盛興業トラトラ」の牛主と応援団

「第14回全島一・軽量優勝旗争奪戦伊仙町大会」は10月18日、伊仙町東目手久の「徳之島なくさみ館」で開催された。幼時から高齢者まで、島内外から駆け付けた闘牛ファンを含む約3千人が、全9組の熱戦を堪能した。

当日のお目当ては、体重850kg以下のチャンピオン牛を決める軽量級優勝旗争奪戦、及び無差別級で島一番の横綱牛を決める全島一優勝旗争奪戦。徳之島闘牛ならではの手に汗握る激闘が期待されたものの、対戦タイムの最長は15分22秒で、7組が5分以内で勝敗が決するという一方的な攻防が多かった。

中でも注目の対戦結果を振り返り、今後の優勝旗の行方に注目したい。

〈全島一優勝旗争奪戦〉「天龍王」vs「保岡大信玄」

チャンピオン「天龍王」は、平成22年1月大会のデビュー戦が不戦勝。平成23年10月大会で「狙琉邪」に10分54秒で勝って2連勝とし、平成25年1月の全島一優勝旗争奪戦において「基山大宝」に惜敗。続く6月の大会で「荒神北斗」に不戦勝した後、10月の全島一優勝旗争奪戦でチャンピオン「喜念王道 康貴大力」に6分46秒で勝利し、悲願の優勝旗を獲得した。

続く、平成26年1月の全島大会で「闘将恒夫丸」を44秒で退け初防衛に成功したものの、5月の全島大会で「保岡大信玄」に5分31秒で敗れ、タイトルを失った。本年1月大会で、「白竜暉」を9分11秒で下すと、闘牛ファンの記憶にも新しい5月の全島大会で、チャンピオン「牛若丸 牧山号」に怒涛の速攻を決め、僅か38秒で2度目の王座獲得を果たした。今大会では、過去にも成功例が少なく難しいとされる「カケモドシ」の実現に挑んだ。

チャレンジャー「保岡大信玄」は、平成24年1月の大会で「突撃支援隊古徹号」に勝ち初陣を飾ると、同年10月大会は「瑞鳳」を退け、平成25年5月大会の「力斗若虎」との大型有望牛対決を1分53秒で制し、昨年1月大会で「企画 島牛楽」にも勝ち星を重ねて4連勝として、全島一横綱チャレンジャー候補に名乗り出た。

続く、5月の全島一優勝旗争奪戦で「伊藤兄弟 天龍王」に5分31秒で勝利し、栄えある優勝旗を獲得。初防衛を目指した10月大会で、「健祥会☆戦闘たくま」を攻め込みながらも相手の粘り腰に18分48秒で惜敗し、優勝旗保持はならなかった。

復帰を目指して望んだ本年4月26日大会では、全島一優勝旗挑戦を狙う「豪剣和空大旺」と激戦を展開。ワリ・ツキ技でダメージを与えながら、敵の体重を乗せた押し込みには体を「く」の字に曲げてしのぎ、会場を大いに沸かせて結びの一番を制し、再び全島一横綱チャレンジャー候補に躍り出た。

GW大会ではそれぞれの牛が持ち味を大いに発揮し、完勝とも呼べるほどの勝ち星を上げてはいるものの、セオリー通りに考えれば、一度勝っている保岡大信玄に分があるのは確かだ。一方、天龍王の破壊力抜群の速攻が戦列的で印象深かったため、返り討ちに対する期待も大きかった。

様々な予想が錯綜する中、いざ対戦開始!ワリ技の応酬を繰り広げる両牛。序盤の攻防から徐々にエンジンをかけ、砂塵を巻き上げての腹取り速攻へと展開されるものと見ていたが、そうはならなかった。一旦、距離を置き互いの出方を伺う2頭。

151108bullfight 01写真:闘争心むき出しで闘う「保岡大信玄」と「天龍王」

前回とは異なる相手の覇気が伝わるのか、隙を見いだせない保岡大信玄。対する天龍王は、返し速攻で敗れた前回の轍を踏まないためか、徐々に距離を縮めて行く。敵が柵を背にしたと見るや、破壊力抜群の速攻を決めるチャンピオン。

151108bullfight 02写真:「天龍王」(左)の腹取り速攻が炸裂

そのまま柵張り付け、横腹にダメージを加える。勢子に促されるように再び対峙し、しばらく見合った保岡大信玄だが、静かに戦列を離れ勝負あり!対戦タイム3分26秒。天龍王が、タイトル防衛に成功。近年では、徳之島及び沖縄で2度の全島一王座に輝いた「風神大王」以来の“カケモドシ”を成し遂げた。

151108bullfight 03写真:タイトル防衛を喜ぶ「天龍王」の牛主と応援団

お盆恒例になっている伊仙町の喜念青年団主催による「お盆ナイター闘牛大会」が、8月14日午後6時より目手久の「徳之島なくさみ館」で開催された。当日は、強い雨も降ったが大会開始前には上がり、いくぶん涼しくなった会場に帰省客も含めた大勢の地元闘牛ファンが詰めかけた。アトラクションを含む全10組は、700kg未満の小型牛の目まぐるしい攻防や1トンを上回る大型牛の迫力あふれる激突まで、短期戦から見ごたえ十分の長期戦を繰り広げ観客を魅了。中でも、結びの一番「戦闘美龍」対「賢大雅亮太號」のスペシャルマッチは、両牛一歩も譲らぬ闘牛ならではの醍醐味を見せつけてくれた。

〈スペシャルマッチ〉「戦闘美龍」vs「賢大雅亮太號」

「戦闘美龍」は「喜念美龍」としてデビューから3連勝し、伊仙にトレード後、今回が初場所。大きく湾曲した角を生かしたツキ・カケ・速攻を得意としており、勢いに乗っている。

一方の「賢大雅亮太號」は現在2連勝中。相手のスキを見逃さない爆弾速攻と、守備にたけたフットワークの巧みさで敵を退けてきた。

大会前の下馬評では、勝ち星と体格面で上回る戦闘美龍を有利と見る声が多かったようだ。とは言え、両牛とも前評判の高い相手を圧倒して勝ち星を伸ばしてきており、結びの一番に大いに期待していることは、会場一杯になった観客の表情が如実に物語っていた。

151101bullfight 01写真: 闘争心むき出しで闘う「戦闘美龍」(左)と「賢大雅亮太號」

闘牛ファンが固唾をのんで見つめる中、相手を待つのは賢大雅亮太號。そこへ戦闘美龍がゆっくりと入ってくる。両牛、横腹を見せつけての仕切りから徐々に向き直り、いざ対戦開始!

151101bullfight 02写真:速攻を狙う「賢大雅亮太號」(左)

ツキ・ワリの応酬から先に仕掛けたのは、賢大雅亮太號。素早く相手の懐に飛び込み、速攻で勝負を決めようとする。そうはさせまいと、ツノ掛けで敵の首をねじ曲げて凌ぎ、離れるとツキ・ワリで相手にダメージを与える戦闘美龍。

151101bullfight 03写真:ツノ掛けで凌ぐ「戦闘美龍」(右)

両牛の得意技のオンパレードとも言える激しい攻防で場内は熱気に包まれ、時間が経つのを忘れさせるほど。あっという間に15分が経過した。ここで体調に変化が現れたのは戦闘美龍、腹が大きく波打ちついに舌出しとなった。賢大雅亮太號の応援団席の歓声が、ひときわ大きく鳴り響く。

151101bullfight 04写真:舌出しとなりながら踏ん張る「戦闘美龍」(右)

だが、ここで敵に背を見せないのが連勝牛ならではの闘争心の強さだ。押し込まれると逆に押し返し、ツキ技を見舞って形勢逆転を狙う。観客席からは、満身創痍で踏ん張る戦闘美龍に対して「頑張れ!」「踏ん張れ!」と檄が飛ぶほどの根性を見せつけてくれる。

151101bullfight 05写真:舌出しとなった「賢大雅亮太號」(左)を励ます勢子

両牛への熱い声援がこだまする中、対戦タイムはやがて23分に差し掛かる。今度は、賢大雅亮太號が舌出しとなり、館内のボルテージは最高潮に達した。勢子も愛牛と一体となり励ます中、ここぞとばかりに勝負を仕掛ける賢大雅亮太號。渾身の力を振り絞って相手を柵際へ押し込むと、追い打ちを決め勝負あり。対戦タイム23分51秒。応援団が場内になだれ込み勝利の舞に歓喜する中、両牛の奮闘に惜しみない拍手が観客より送られた。

151101bullfight 06写真:勝利に沸く「賢大雅亮太號」の牛主と応援団

今ゴールデンウイーク闘牛大会は4月26日に開幕し、5月2日から5日まで全5大会が開催された。中でも、そのGW闘牛大会開幕戦「上面縄闘牛組合結成記念闘牛大会」の「豪剣和空大旺」対「保岡大信玄」結びの一番は、“徳之島闘牛”ならではの激闘が展開された。

〔上面縄闘牛組合結成記念闘牛大会〕(下)

〈横綱戦〉「豪剣和空大旺」vs「保岡大信玄」

(前回のあらすじ)沖縄から徳之島に移籍後、無傷の4連勝中の「豪剣和空大旺」。この一戦を制すれば全島一横綱挑戦が視野に見えてくるのは確実であり、前王者を何としても軍門に下したいところ。

一方の「保岡大信玄」は、昨年5月の全島一優勝旗争奪戦で栄えある優勝旗を獲得したものの、続く10月大会で防衛に失敗。敵の野望を打ち砕き、王座に君臨した勇者としての存在感を見せつけたい。正に、両者の意地とプライドをかけた激闘が展開された。

先に入場したのは、豪剣和空大旺。雄叫びを上げ、“かかってこいや!”とばかりに闘志満々だ。ゆっくりと保岡大信玄が場内に入ってくる。かたずをのんで見つめる両牛の応援団。

151025bullfight 01写真:体重を乗せた押し込みで攻める「豪剣和空大旺」(左)

観客の視線が一点に注がれる中、いざ対戦開始!ツキ・ワリの応酬から先に仕掛けたのは、保岡大信玄。角カケから相手の首をねじ曲げ、じわじわと柵に向かって押し込んで行く。応援団の太鼓が鳴り響き、「押せ!」「仕留めろ」の声援が上がる。もう一方の応援席からは「回り込め」などの檄が飛ぶ。

151025bullfight 02写真:マキ突きを決める「保岡大信玄」(左)

その気持ちに応えるかのように、柵際で切り返すと体重を乗せた押し込みで形勢を逆転する豪剣和空大旺。角カケからの速攻、敵の懐に入り込みながら腹取りを狙おうとする両牛の激しい攻防が展開され、あっという間に3分、4分と時間が経過する。

151025bullfight 03写真:「保岡大信玄」(左)と「豪剣和空大旺」の激しい攻防

このまま、体重差を生かした返し速攻で相手のスタミナを奪い続ければ有利と思われる状況の中、変調が見え始めたのが豪剣和空大旺だ。左瞼の上がざっくり切られ、鮮血に染まっている。

151025bullfight 04写真:速攻からの腹取りを狙う「保岡大信玄」(手前)

カウンタ気味にツキ・ワリを繰り出していた、保岡大信玄のしたたかさが効果を上げた。勝負どころと見た勢子も「ヤグィ」を激しく入れる。一気に加勢に敵の懐に飛び込み、そのまま追い突きを決め、勝負あり。対戦タイム4分55秒。応援団が一気に場内になだれ込み、勝利に酔いしれる。牛の背中には次々と子どもたちが乗せられ、親族一体で勝利を祝う。

151025bullfight 05写真:子どもたちを牛の背中に乗せて勝利を祝う「保岡大信玄」の応援団

(ノーサイド=両牛の健闘を称え)

大会終了後、豪剣和空大旺は四国の宇和島にトレードされたとのこと。近年、同地では徳之島移籍組が数多く活躍している。また、後継者不足が課題となっている中、若手が奮起して盛り上げようとしている姿がNHKニュースでも紹介されており、関西在住の徳之島出身者も一役かっていると聞く。新天地での活躍を期待したい。

一方、闘争心むき出しの攻めで見事に復帰戦を制した保岡大信玄。10月の全島一優勝旗争奪戦において、5月の全島一大会で王座復活を果たした「天龍王」への挑戦が内定したと耳にしている。正式決定すれば、昨年5月大会の再現になるのか、現王者が返り討ちに合わせるか、闘牛ファン垂涎の一戦となるはずだ。ぜひともベストコンディションで当日を迎えてほしい。

また、5月の沖縄の全島一優勝旗争奪戦で全島一横綱に返り咲いた「古堅モータース若力」が徳之島へトレードされた。沖縄、徳之島のみならず全国を見渡しても“随一”の大型牛であり、地元でお披露目となれば観客がどよめくのは間違いない。徳之島での初場所を楽しみに待ちたい。

今ゴールデンウイーク闘牛大会は4月26日に開幕し、5月2日から5日まで全5大会が開催された。正月の闘牛大会においては、徳之島闘牛連合会認定の全島一・中量級・軽量級・ミニ軽量級の4大タイトル中、ミニ軽量級以外は全て王座が入れ替わるという波乱の連続となったこともあり、各クラスの優勝旗の行方が大いに注目された。

それ以上に、そのGW闘牛大会開幕戦「上面縄闘牛組合結成記念闘牛大会」の「豪剣和空大旺」対「保岡大信玄」結びの一番は、“徳之島闘牛”ならではの激闘が展開された。

〔上面縄闘牛組合結成記念闘牛大会〕(上)

〈横綱戦〉「豪剣和空大旺」vs「保岡大信玄」

「豪剣和空大旺」は、沖縄で4勝2敗の戦歴を引き下げ徳之島に移籍し、昨年6月のトライアスロン記念大会でデビュー。8月末の大型牛対決を制し、本年元日の大会で「平成6・7年生成人同志 絆頂」に14分11秒で勝利した。

151018bullfight 01写真:本年1月1日大会の大関戦で相手に追い打ちを決める「豪剣和空大旺」(右)

続く3月の卒業記念闘牛大会の横綱戦は、「金重号」へのあいさつ代わりのワリ技で戦意を奪い無傷の4連勝中、この一戦を制すれば、全島一横綱挑戦が視野に見えてくるのは確実だ。

一方の「保岡大信玄」は、平成24年1月の大会で「突撃支援隊古徹号」に勝ち初陣を飾ると、同年10月大会は「瑞鳳」を退け、翌年5月大会の「力斗若虎」との大型有望牛対決を1分53秒で制し、昨年1月大会で「企画 島牛楽」に勝ち星を重ね4連勝とし、全島一横綱チャレンジャー候補として名乗りを上げた。

続く、5月の全島一優勝旗争奪戦は「伊藤兄弟 天龍王」に5分31秒で勝利し、栄えある優勝旗を獲得。

151018bullfight 02写真:昨年5月3日の全島一横綱戦で返し速攻を決める「保岡大信玄」(左)

初防衛を目指した10月大会では、「健祥会☆戦闘たくま」を攻め込みながらも相手の粘り腰に18分48秒で惜敗。このゴールデンウイーク大会開幕を飾るに相応しい大一番は、復帰を掛けた重要な一戦だ。

4連勝の勢いで前王者を軍門に下し、栄えある全島一優勝旗への挑戦を虎視眈々と目指す豪剣和空大旺。対する保岡大信玄は、相手の野望を打ち砕き、王座に君臨した勇者としての存在感を見せつけたい。

正に、両者の意地とプライドをかけた激闘が展開されるのであった。(続く

151018bullfight 03写真:本年4月26日大会の横綱戦で、意地とプライドを見せつける「豪剣和空大旺」(左)と「保岡大信玄」。

今ゴールデンウイーク闘牛大会は4月26日に開幕し、5月2日から5日まで全5大会が開催された。正月の闘牛大会においては、徳之島闘牛連合会認定の全島一・中量級・軽量級・ミニ軽量級の4大タイトル中、ミニ軽量級以外は全て王座が入れ替わるという波乱の連続となったこともあり、各クラスの優勝旗の行方が大いに注目された。注目の対戦結果を振り返る。

〔第13回全島一・ミニ軽量級優勝旗争奪戦徳之島町大会〕

〈ミニ軽量級優勝旗争奪戦〉「吉村畜産 闘将☆マングース」vs「風天の花嵐」

チャンピオン「吉村畜産 闘将☆マングース」は、平成23年5月大会の「阿権少年団智哉岩力」との対戦を皮切りに、「琉誠嵐」、「SEIKA.Jr.獅子王」、「ぐるくん」、「闘天ぶちかまし永岡号」、「コブラ」、「友志ゴールド」と無傷の7連勝とし、昨年1月大会は「闘天ぶちかまし永岡号」との再戦を31分42秒で制し、栄えある優勝旗を獲得した。

続く5月のタイトル戦では、「治野兄弟将龍」を21分43秒で退け初防衛を果たし、10月大会に「大龍」を29分06秒、本年1月の全島大会では「昭和51年 天龍紫月」を26分06秒で下し、通算戦績を11連勝としている。

対するチャレンジャー「風天の花嵐」は、「篠原サッシ龍己」として平成25年10月の全島大会でデビュー。「一心ボーヌ悪餓鬼」に3分21秒で勝利し殊勲賞を獲得。翌年3月大会は「燃える闘魂中和広」を15分54秒で退け敢闘賞、同年5月大会では「だだ吉福ちゃん」に20分33秒で勝ち敢闘賞受賞と活躍し、同年8月14大会は3連勝牛対決で「中兄弟蓮希」と激突。得意技を封じられ12分10秒で惜敗した。

その後に天城町へトレードされ、本年1月の全島大会で神戸の「昭和59年生ラッキーマウス」として出場。「恋珠小小」 を28分43秒で下して復帰戦を制し、栄えある優勝旗争奪戦に挑んだ。

いざ、対戦開始。風天の花嵐は、フットワークを生かして左右に回り込みながら、チャンピオンの鋭利な武器によるダメージを最小限に抑え、下角を取り跳ね上げるようにして相手の体制を崩し形勢逆転を狙う。

151011bullfight 01写真:武器(角)を生かした攻撃で相手顔面にダメージを与える「吉村畜産 闘将☆マングース」(左)

だが、そうはさせまいと積極的に前に出る闘将☆マングース。カブラ気味の角を生かした友好打で敵にダメージを与え、チャレンジャーの目の周りは針で穴をあけたように傷口が瞬く間に広がり始める。

151011bullfight 02写真:「吉村畜産 闘将☆マングース」(左)の速攻が炸裂

体力的にきつくなった風天の花嵐の動きに衰えが見えると、ここぞとばかりに攻め込むチャンピオン。そのまま腹取りを決め、チャレンジャーが戦列を離れ勝負あり。対戦タイム、6分28秒。吉村畜産 闘将☆マングースが王者のプライドを見せ付け、12連勝として4度目のタイトル防衛に華を添えた。

151011bullfight 03写真:ミニ軽量級王座防衛を喜ぶ「吉村畜産 闘将☆マングース」の牛主と応援団

今ゴールデンウイーク闘牛大会は4月26日に開幕し、5月2日から5日まで全5大会が開催された。正月の闘牛大会においては、徳之島闘牛連合会認定の全島一・中量級・軽量級・ミニ軽量級の4大タイトル中、ミニ軽量級以外は全て王座が入れ替わるという波乱の連続となったこともあり、各クラスの優勝旗の行方が大いに注目された。注目の対戦結果を振り返りたい。

〔第13回全島軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会〕

〈軽量級優勝旗争奪戦〉「コウダ技電ラッキーパンダ」vs「神風王道」

「コウダ技電ラッキーパンダ」は、平成23年5月大会で「健勝Jr.」に6分30秒、平成24年10月大会は連勝中の「与那国爆弾」に11分50秒で勝利。平成25年5月大会で「亜蛇魔小僧」の連勝を5でストップさせ、軽量級優勝旗に挑戦。当時のチャンピオン「優翔大力」に惜敗し優勝旗獲得はならなかった。

続く、平成26年5月大会は「天神若虎」を退け、8月大会で「大進神風」に3分51秒で勝ち荒技師ぶりを見せつけ、本年1月元旦の成人記念大会で再度軽量級王座へ挑戦。「二代目 関東ルビー」をツキ技・角カケで圧倒し7分58秒で退け、悲願の優勝旗を奪取した。

対する「神風王道」は、横綱牛として名を馳せた「鮫島号」(元沖縄 たくまトガイー)を祖父に持つ血統。平成23年7月大会がデビュー戦。「紅虎」に不戦勝後、同年10月大会で「YMTフレンズ笑天」と17分4秒、平成24年5月大会は「突撃瞬希輝太」に1分1秒、平成25年1月大会で「轟木トガイ」に15分30秒と勝ち続けた。

同年3月大会は「極心トガイ」を11分2秒で退け、同年8月大会では「伐折羅天龍」を5分53秒で下し、ファンの記憶にも新しい昨年1月大会の「戦闘荒鷲」戦を17分51秒の激闘の上に制し無傷の7連勝とし、満を持しての軽量級優勝旗争奪戦へ挑んだ。

トータルの戦歴で比べれば、6勝1敗のチャンピオンに対し、チャレンジャーは7戦全勝の負け知らず。下馬評では「神風王道」の人気が高かったと聞く。

いざ!決戦。対戦開始直後のつばぜり合いから、先に自分得意の体勢に持ち込んだのは「コウダ技電ラッキーパンダ」。ツキ・カケ技を見舞いながら、どんどん前に出るチャンピオンに対し、チャレンジャーは防戦一方という状況だった。

151004bullfight 01写真:角カケで「神風王道」を押し込む「コウダ技電ラッキーパンダ」(左)

それでも、「神風王道」の形勢逆転を期待する向きは多かったはずだ。過去の対戦では、相手の攻めを受け流す守備が巧みで、敵の足元が軽くなるのを見逃さない集中力の高さを真骨頂とし、正に“王道”を歩んできたからである。

151004bullfight 02写真:「コウダ技電ラッキーパンダ」(右)の速攻が炸裂

だが、チャンピオンの容赦ない攻めに首持たせで凌ぎ続け、対戦タイムは6分を経過。「コウダ技電ラッキーパンダ」の速攻が決まると、チャレンジャーはたまらず敗走。応援団が場内になだれ込み、勝利の舞に歓喜した。

151004bullfight 03写真:軽量級王座の初防衛を喜ぶ「コウダ技電ラッキーパンダ」の牛主と応援団

後日談ではあるが、闘牛ファンの皆さんは今大会のポスターを見て、「神風王道」の角の形が異なっていることに気付いたものと思う。昨年の「戦闘荒鷲」戦のポスターと見比べれば明らかに違う事が分かる。一般の闘牛ファンには知る由もないので、大会前に牛主関係者に話を聞いたところ、角の補整方法を徳之島闘牛連合会で定めているとのことだった。

その角の補整が、両牛にどのような影響を与えたのだろうか?メリットやデメリットが様々囁かれているが、その内容については改めて述べるようにしたい。

今ゴールデンウイーク闘牛大会は4月26日に開幕し、5月2日から5日まで全5大会が開催された。正月の闘牛大会においては、徳之島闘牛連合会認定の全島一・中量級・軽量級・ミニ軽量級の4大タイトル中、ミニ軽量級以外は全て王座が入れ替わるという波乱の連続となったこともあり、各クラスの優勝旗の行方が大いに注目された。

優勝旗が移動することで大会は盛り上がる面はあるが、そのような熾烈な攻防をくぐり抜けねばならない徳之島闘牛界において、チャンピオンとして君臨するのは至難の業だ。島の牛主が“徳之島の闘牛こそ日本一、いや世界一だ”と自負するのは、激戦を勝ち抜いてこそ得られる錦の御旗への敬意の表れであろう。注目の対戦結果を振り返りたい。

〔第13回全島一・ミニ軽量級優勝旗争奪戦徳之島町大会〕

〈全島一優勝旗争奪戦〉「牛若丸牧山号」vs「天龍王」

「牛若丸牧山号」は、平成24年8月大会で「朝戸花形」を26秒で退け初陣を飾り、平成25年5月大会では「花榎心大王」に2分50秒で勝利し、平成26年1月大会で「紀乃工業号」と激突。敵の得意技を破壊力抜群の角カケで封じ、11分45秒で制し3連勝とした。

本年1月の全島一優勝旗争奪戦では、チャンピオン「健祥会☆戦闘たくま」に対し闘牛ファンの度肝を抜く怒涛の攻めを見せ、栄えある王座を奪取した。

「天龍王」は、平成22年1月大会のデビュー戦が不戦勝。平成23年10月大会で「狙琉邪」に10分54秒で勝って2連勝とし、平成25年1月の全島一優勝旗争奪戦において「基山大宝」に敗れはしたものの、続く6月の大会で「荒神北斗」に不戦勝。10月の全島一優勝旗争奪戦でチャンピオン「喜念王道 康貴大力」に6分46秒で勝利し、悲願の優勝旗を獲得した。

平成26年1月の全島大会で「闘将恒夫丸」を44秒で退け初防衛に成功したが、続く5月の全島大会で「保岡大信玄」に5分31秒で惜敗し、その座を奪われた。本年1月大会で、「白竜暉」を9分11秒で下し、今大会で2度目の王座奪取を狙った。

正月・GW・秋の全島大会に合わせ南海日日新聞に掲載されている闘牛特集には、下記のように執筆した。

「牛若丸牧山号としては、得意の角カケで先に仕掛けそのまま相手を柵に張り付け、敗走させようとするだろう。そこから、敵が対峙することの無いよう、横腹に角を突き刺すほどの追い打ちを決めたいところ。対する天龍王は、体重差を生かしたパワーあふれるワリ技で、相手の戦意をトーンダウンさせれば狙い通りだ。これまで同様に対戦開始からツキ、ワリを見舞いながら前に出て、間髪を入れず速攻を決め自らの必勝パターンに持ち込みたい」

150927bullfight 01写真:「牛若丸牧山号」対「天龍王」の激突

結果的には、後者に近いものとなったが、柵際で相手を打倒して横転させ、僅か38秒で決着つくとは予想もしなかった。全島一横綱戦に相応しい迫力あふれる攻防が繰り広げられたのは確かだが、大関戦の予想外のアクシデントで場内整理が不十分なまま横綱戦を迎え、場内になだれ込んだ応援団で一部の観客はその激闘を観戦できかったのは、誠に残念なことである。

150927bullfight 02写真:「牛若丸牧山号」対「天龍王」の激突

ともあれ、天龍王の圧倒的な破壊力は流行りの漫画に例えれば、正に“進撃の巨人”と言え、秋の全島一優勝旗争奪戦チャレンジャーとして名乗りを上げる猛者が注目される。

150927bullfight 03写真:全島一横綱返り咲きを喜ぶ「天龍王」の牛主と応援団

〔規模では世界一と言える韓国の闘牛〕

また、闘牛場は野球場並みの広さがあり、闘牛大会のオープニングではパラグライダーが空を飛び、民俗芸能の披露や人気ミュージシャンのオンステージで、観客はノリノリ状態。大会が始まると、何か違和感がある?日本の勢子は牛の左側につくが、韓国の勢子は右側に立つので、勢子同士が並んだようになるためだと思われます。

150809bull chondo 01写真:次々と観客が訪れる会場入り口

いざ、徳之島(日本代表)の黒い牛と清道の赤牛(韓国では黄牛と表記)が対戦。満員の観客は、日本の牛が優勢だとブーイング。韓国の牛が勝つとスタンディングオベーションで熱狂する。正に、サッカーの日韓戦さながらでした。

150809bull chondo 02

現在は、ドーム式闘牛場で大会が開催されています。韓国の情報誌「スッカラ」の掲載記事によると、座席数は1万1245席。毎年開かれる闘牛祭りには、全国から40万人以上の観光客が訪れるそうです。「勝ち牛投票券」いわゆる「闘牛クジ」が公営化されており、掛け金は日本円で約10円~1万円まで。牛の区別がつくよう体に赤か青の印がペイントされ、勢子も同色のシャツを身に着けます。1シーズンの規模では、清道の闘牛が世界一と言えるかも知れません。